続・続・Y字路と電柱についての考察
前回の続きです。studio juna重名君のおもしろい考察です。ぜひ読んでみてください。何かしら発見があるかも。。
僕も近日中に、一連の流れをまとめようと思います。
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横尾ビュー(前回参照)においては、V字に道が分かれてその間に
建物があるという見え方が定番パターンなのですが、
そのまま真っ直ぐ道を伸ばして、建物をふたつに分けてみました。
道とは言ってもこれは敷地の中にあるわけですから、
道路的な見え方はしているけれどもプライベートな性格を持ち合わせた径(みち)になります。
敷地の仕上を道路と同じアスファルトにしていることもポイントで
道路と敷地、街と家との境界を曖昧にしています。
径があることで視線が抜けるので、マイ電柱の存在感もキープしつつ、
その向こうに一本の木が見えるという独特な構図を獲得できるわけです。
では、建物の中を見ていきましょう。
径を挟んで2つの三角形の建物が、2階のブリッジでつながっているという構成です。
2階へは左側の三角形からしか行くことができないので、
1階の右側の三角形は独立したハナレのような性格の空間になっています。
どんな生活が想像できるでしょうか。
右側の三角形は小さいながらもキッチンとシャワースペースがあるので、
ここだけでひとつの住戸として使用することができます。
径を中庭のようにとらえて、2世帯で暮らしてみたり、
径を挟んだ御近所さん感覚で、賃貸に出すこともできます。
初めての一人暮らしをする学生には、味気ないワンルームアパートよりも安心できる「家」になるのではと思います。
airbnbのようなしくみを使ってゲストルームにするのも良いかもしれません。
いずれにせよ、径は豊かなコミュニケーションの空間となるはずです。
自宅で小さなお店をやってみたい人や、自宅を事務所として使いたい人にもぴったりです。
自宅(左側の三角形)から仕事場(右側の三角形)へ行くには一度外部空間に出ることになるので
生活モードと仕事モードの切り替えのきっかけにもなります。
もちろん、テナントとして貸し出しても良いです。
他にも、径を縦断して左右の三角形をひとつの空間として使ってホームパーティをしたり、
普通の家ではできそうにないような使い方も素敵かもしれません。
個人的な意見ですが、一般的な住宅は、ここがリビング、ここが寝室、というように
使い方が決められていることが多く、それ以外の使い方をなかなか許容してくれません。
もっと自由に、住み手の想像力を刺激するような空間をつくりたいなと僕は日々考えています。
あまり説明しすぎると、みなさんの想像の邪魔になるかもしれないので
今回はここらへんまでにしておこうかと思います。
最後に、これはあくまでここでの暮らしの可能性のひとつにすぎず、
住む人に合わせてちょっとだけ変更することはもちろん、ガラッと変えることも可能です。
気になった方はstudio junaかタルト不動産にお気軽にお問い合わせください。
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written by studio juna