暮らしとつながる料理教室 viorto! style_19

タルト不動産を利用してくださったお客さまに、その後の様子を取材させていただく企画。

19回目は、暮らしとつながる料理教室viorto!の今枝ゆかりさんです。

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-移転を考えられたきっかけを教えてください。

「2015年の4月から本町にあるビルの5階で料理教室をしていました。

もともと住居として賃貸されていたお部屋だったので、

教室をするにはあまり動線が良くありませんでした。

ただ退去時の原状回復を考えると、

自分が思ったように室内を改装することはできません。

またレッスンで使っている調味料や食材を販売はしていたのですが、

レッスンに参加していない方が、

買い物だけに来るには、アクセスしづらいようでした。

そこで、スタジオとして改装ができて、

店舗的に商品の販売もできるような

1階もしくは2階の物件を探し始めました。」

 

今枝さんから最初に相談があったのは、

2017年の8月でした。

イメージしている新しいキッチンスタジオのお話を詳しくうかがいました。

ただご希望されている市内中心エリアで、

1階もしくは2階となると、

競争率も高く、なかなか条件にあう物件はでてきません。

他の不動産屋さんにも声をかけていて、

いくつか検討もされたそうですが決定には至りませんでした。

 

それから約2年が経った2019年10月、

一本の電話がありました。

丸の内に所有している不動産を貸したいので、

相談に乗ってもらいたいという内容でした。

 

現地に行ってみると、

Rai-Atelierさんまで徒歩1分、

岡山城や図書館にもほど近く、

メインの通りからは一本中に入っていて落ち着いたロケーション。

建坪は約11坪の小さな建物の1階でした。

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パッと見た感じはワンルームの住居ですが、お風呂はありません。

3年ほど前に、セカンドハウスとして借りていた方がいたのですが、

その後は空家だったそうです。

 

オーナーさんからは、

このまま借りてもらってもいいし、

入る方が好きに改装してもいい、

店舗や事務所でも大丈夫ですと

ありがたい条件のお話をいただきました。

 

私は物件を見ているときから、

今枝さんのことが思い浮かんでいました。

店舗としては目立ちにくい場所で、

広さも少しコンパクトだけど、

料理教室としてはちょうどいいかも…。

 

賃貸条件を整理して、

情報を今枝さんに送りました。

 

-物件情報を見たときはどんな印象でしたか?

「以前からLA NOTE MUETTEさんでお花を買っていて、

そのすぐそばの物件だったので驚きました。」

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-内見してみた印象はどうでしたか?

「場所は駅も近くて、その割に静かな場所ですごく良かったです。

ただ玄関を入るとスロープや大きな棚もあって、

なかなかイメージが湧きませんでした。

本町のスタジオより狭くなるので、

単純に荷物が入るかどうか心配でした。」

 

-いつこの場所に決めようと思えましたか?

「英美さん(LA NOTE MUETTE)が、

ここは良いと思うと言ってくれたのは心強かったです。

前向きに考えていこうと思いました。

タルトさんにはいくつかプランを提案してもらいました。

キッチンスペース、収納スペース、レッスンスペースなど、

色々なバランスを調整していって、

本町のスタジオで使っていたテーブルが

まっすぐおさまったときに、いけるかもと思いました。」

 

今枝さんの気持ちが固まったところで、

オーナーさんにご報告をし、

12月には賃貸契約をしました。

並行して、図面や見積もり作成、

仕様、設備、素材を今枝さんと決めていきました。

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-移転するにあたって、改善したかったことはどんなところですか?

「カウンター(料理の過程を見てもらう場所)とキッチンが離れていたので、

近くに配置して、レッスン時の効率を良くしたい。」

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「せっかく気に入っている食器も棚の中にしまっていたので、

使わない食器も含めて生徒さんに見てもらえるよう、

食器棚をつくりたい。」

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「もう一つは、食材や調味料を販売できるよう、

商品棚を作りたいと思っていました。」

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-そもそも料理に興味を持ったきっかけを教えてください。

「私が小学生から中学生くらいまで、

母が自宅で洋菓子の教室をやっていました。

家に帰ると、出来上がったケーキをみんなで食べていたり、

母がケーキのレシピを考えていたり、

そういう環境が当たり前にありました。

だから料理をするなら、料理家になりたいと自然に思っていました。」

 

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「小学生のときには、

日曜日に簡単な朝ご飯をつくっていました。

父と母からおいしかった、

ありがとうと言ってもらえるのが嬉しかったんです。

 

中学生になると、

母が手をかけた料理をつくってくれていたこともあって、

私もレシピをみながらミートソースやコーンスープをつくるようになりました。

どんどん興味が湧いてきて、

母に聞いたり、本を買ったりしながら、

料理にのめり込んでいきました。

 

高校生のときには、

将来は航空会社に勤めて、世界をまわっておいしいものを食べたい、

そしていつかは料理教室をしたいと思っていました。」

 

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-本当に航空会社に就職したんですよね。

「そうなんです。海外勤務も経験しました。

色々な場所に行っておいしいものを食べました。

中でもイタリアで食べたミートソースが本当においしくて!

使っている食材はシンプルなんです。

でも調理の仕方、考え方が違っていました。

日本料理は、醤油、みりん、みそなど、調味料で味をのせていくことが多いのですが、

イタリア料理は、塩やお酢が中心なので、

素材から味を引きだしている、

特に油の使い方が違うと分かりました。

そこから、さらに料理にのめり込んでいきました。」

 

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-料理教室を始めるまでの経緯を教えてください。

「結婚して、子どもができたタイミングで航空会社を退職しました。

私は誰かのために料理をつくることが本当に楽しいので、

家族だけでなく、友達にも料理をつくっていました。

最初は遊びだったのですが、その延長で、

少しずつ料理教室として、生徒さんを募集するようになりました。」

 

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「ただ、その頃に東日本大震災が発生し、原発事故も起きました。

関東に住んでいたのですが、

食べ物に不安があるという状況が、すごく苦しかったんです。

ちょうど飲食関係の人たちが岡山に移住しているという話を聞いたので、

試しに岡山に行ってみたら、心の開放感がすごくて。

家族と話し合って、2012年に岡山に移住を決めました。

 

移住者のコミュニティの中には、

ぜろどーなつの加藤奈津子さんがいました。

奈津子さんが、関東で料理教室をやっていたなら、

岡山でもやって欲しいと声をかけてくれたんです。

それで、自宅で料理教室を始めました。

最初は移住者の方が多かったのですが、

少しずつ岡山の方も増えてきて。

自宅で続けるには限界になったため、

本町のスタジオを借りることにしました。」

 

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「私は食いしん坊だから、おいしいものを食べたいんです。

そのためには地域経済や政治のこと、環境のことまで気になります。

結局、それは自分の暮らしにつながっていると思います。」

 

「どうやったら野菜がおいしくなるか、基本を伝えたい。

自分でアレンジして、

料理を創造できるようになると楽しいと思います。」

 

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2020年3月にスタートした改装工事。

ちょうどその頃、新型コロナウィルスの感染が

少しずつ全国に広がりはじめていました。

資材の遅れはあったものの、予定通り工事は竣工することができました。

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-工事からお引越しまではいかがでしたか?

「コロナウィルスと改装工事が同時進行だったので、

これからどうしていけばいいのか、本当に不安でした。

当初はゴールデンウイークが明けたら

新しいスタジオでレッスンを再開する予定だったのですが、

大事をとって、5月はお休みにしました。

その1ヵ月は、新しいスタジオで料理をすることに慣れたり、

レッスン再開以降の準備に時間をかけることにしました。」

 

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-レッスンを再開してみていかがですか?

「感染対策をしながら、以前より人数を減らして開催しています。

キッチンと食卓を分けてつくったことも良かったです。」

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-新しく始めたことはありますか?

オンラインレッスンを始めました。

ライブ配信ではなく、

マガジン形式(購読型)のレッスンなので、

繰り返し動画を見ることが出来ます。

お家で食べるごはんの中に、

楽しさを見いだしてもらえるようサポートできたらと思っています。

中にはレッスンに来たことが無いけれど、

オンラインレッスンを買ってくださる方もいて、本当に嬉しいです。」

 

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「会員制のオンラインサロンも始めました。

レシピや料理動画だけでなく、

おすすめの食材やレストランを紹介したり、

生産者さんの声を届けたりしています。

オンラインレッスンとあわせて楽しんでもらえたらと思います。」

 

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「ずっとやりたいと思っていたオープンキッチンも少しずつ初めています。

当日は、どなたでも商品を購入していただけます。

建物のオーナーさんも来てくださって嬉しかったです。

今後もオープンキッチンは計画していきたいと思っています。

人と出会えることは、やっぱり大切なので。」

 

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暮らしとつながる料理教室viorto!

住所 :  〒700-0823 岡山県岡山市北区丸の内2丁目10-2

HP / instagram / facebook

 

竣工写真: Kato Shinpei Photo

工事前、工事中写真:  taart design

 

今枝さん取材ご協力、本当にありがとうございます。

三宅

 

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●お客さんのインタビュー記事(*まとめて読めます)

https://taart-design.com/column/lifestyle/

「花屋 KIITOS lab」 style_18

タルト不動産を利用してくださったお客さまに、その後の様子を取材させていただく企画。

18回目は、2018年の11月に花屋 KIITOS labをオープンされたKIITOSさんです。

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-お店を持とうと思われたきっかけを教えてください?

「以前は、主に自宅で花束やリースなどのレッスンをしていました。

少しずつ参加してくださる方も増えてきて、

より良い環境でできたらと思い、店舗を探し始めました。」

 

KIITOSさんから初めて相談をいただいたのは約2年前になります。

以降も、お会いすると店舗の話をよくしていました。

最初は、まだおぼろげだったイメージが、

時間をかけて徐々に固まってきているようでした。

 

2018年の5月、あるオーナーさんから物件を貸したいという相談がありました。

早速、見に行ってみると、ちょうど改装工事中でした。

募集に向けて、いくつかアドバイスをさせていただきましたが、

工事途中の状態を見るだけでも、

きっとおもしろい物件になると思いました。

 

そして2018年8月31日、

路地裏の小さな隠れ家というタイトルで募集をスタート。

場所は岡山市役所の南エリア、

普通に歩いていると気づかないような路地の先にあります。

オーナーさんが趣味で集めた古道具を中心に、

こだわってつくられた素敵な空間。

HP公開から、たくさんのお問合せがありました。

 

 

-物件情報を見たときはどう思いましたか?

「最初はタルト不動産のインスタグラムで見ました。

内装が好きな感じでしたし、エリアも希望通りでした。

それまで店舗はワンフロアを想定していて、

花を売る場所とレッスンをする場所を分けようと思っていたのですが、

ここなら1階で花屋をして、2階でレッスンをすれば良いんだとイメージできました。」

 

 

-実際に内見してみていかがでしたか?

「思っていたよりもコンパクトでした。

でも小さなお店が理想だったのでちょうど良いと思いました。

小さいスペースの中に好きなものをぎゅっと集めて、

話をしながら植物を選んでいただきたいと思っていたんです。

また内装はできあがっていたので、このままお店を始められそう。

場所は少し分かりづらいけれど、それもおもしろいと思いました。」

 

内見後、すぐにお申込みをいただき、10月には賃貸契約。

11/19にはオープンというスピードで進んでいきました。

 

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-オープンまではいかがでしたか?

「いよいよお店ができると思うと、

準備をしている時間も本当に楽しかったです。

1階と2階に置いているテーブルは、

どちらもwomb brocanteさんで購入し、搬入まで手伝ってもらいました。

お店の雰囲気にピッタリで、とても気に入っています。」

 

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「お店のオープンに際して、KIITOSからKIITOS labとしました。

理由は、皆さんと植物を楽しみながら作り上げる場所でありたいと思ったからです。』

 

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「11月19日に花屋はオープンしましたが、

13日から2階ではレッスンを始めていました。

前の場所の方が良かったと思われたらどうしようと不安もあったのですが、

『ここに来るのが楽しみになった』と言ってもらえて、ほっとしました。」

 

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-オープンしてからはいかがでしたか?

「最初は友達がたくさん来てくれて、本当にありがたかったです。

花屋の方はちょうど季節的に、

クリスマスやお正月といったイベントが続いたので、

忙しく過ごすことができました。

レッスンの方も、自宅でするより参加しやすいみたいで、新規の方が増えてきました。」

 

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-花の仕事に興味を持たれたのはいつからですか?

「小さいときから花が好きでした。

20歳くらいから、15年ほど生け花をやっていて、

途中からはフラワーアレンジメントの教室にも通いました。

30歳を過ぎたころから、

花を扱った仕事がしたいと思い、花屋でも働き始めました。

とても充実していたのですが、

体調を崩してしまい、しばらく休んでいました。

でもその時に、やっぱり自分が楽しいことがしたいと思ったんです。

体調が良くなってからは、

フラワーリース、洋服や小物など自分でつくったものを、

イベントに出店して販売したり、

色々なお店で委託販売したりするようになりました。

 

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「2009年1月25日に、KIITOSのブログをはじめました。

KIITOSはフィンランド語でありがとうです。」

 

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「花だけは、ずっと続けることができました。

花をきっかけに、たくさんの人たちとつながることができました」

 

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-レッスンにはどんな方がこられていますか?

「お友達と一緒にくる方もいますが、一人の方も多いんです。

レッスンの時間は、いつもの生活から離れて、みなさんが集中して花を束ねています。

私はあまり口を出さないようにしています。

自分で考えて、できるようになって欲しいなと思っています。

レッスンが終わると、参加いただいた方同士でコミュニケーションも生まれています。」

 

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-レッスンはオープン前と何か変わりましたか?

「1階で花屋をするようになったので、

レッスンでは自分が好きな花を選んでいただけるようになりました。」

 

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-今後、やっていきたいことなどありますか?

「今もやっているのですが、家にある花瓶を持ってきていただくと、

その場で花瓶に花を生けるというサービスをしていますのでご相談ください。

あとレッスンは男性の方にも

気軽に参加していただけるようにしていきたいなと思っています。」

 

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「気取らずに、一輪でも花が家にあると、

水換えをしたり、愛でたりすることで、気持ちもリセットできます。

そんな暮らしのお手伝いができればと思っています。」

 

 

花屋 KIITOS lab

住所:岡山市北区春日町2-10-3

TEL:086-201-2316

*営業時間、定休日、レッスンの詳細はインスタグラムご確認ください。

*毎月第2日曜日、ごはん屋「匙」主催おはよう市(総社)に出店しています。

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KIITOSさん取材ご協力、本当にありがとうございました。

三宅

 

DSF9862撮影 : Kato Shinpei Photo

 

「bonbon bread」 style_17

2022.4月に移転のため閉店されました。

 

タルト不動産を利用してくださったお客さまに、その後の様子を取材させていただく企画。

17回目は、2018年の5月にお店をオープンされた総社のbonbon breadさんです。

タルト不動産/タルトデザインは、物件の仲介と店舗工事をお手伝いさせていただきました。

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-いつからお店を探されていたんですか?

「2年くらい前からパンを焼く数が増えてきて、

工房が手狭になったことから、店舗・工房になる場所を探し始めました。

総社、倉敷市内~児島、吉備中央など、

エリアを広げながら色々と見て回りましたが、

なかなか条件に合うような物件が見つかりませんでした。

 

私とbonbonさんの出会いは、匙さんが主催するおはよう市でした。

物件を探していると相談いただいたのが2016年のこと。

それから1年半ほど、私は3件一緒に内見に行きましたが、

どれも少し決め手に欠けていました。

 

そんな時に、whitetreeさん(暮しの雑貨とアロマテラピー)から、

「空き店舗を貸したいと言われているお客さんがいます。」と連絡がありました。

早速、その方と(オーナーさん)お会いしました。

 

総社市内中心部、メインの通りからは一本中に入ったロケーション。

床面積は約12坪の店舗でした。

 

総社中心エリアのスナックのあと/タルト不動産>>>

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以前はスナックが入居していましたが、数年前に退去済み。

室内はカウンターを残してスケルトンの状態。

 

オーナーさんからは、室内は借りる方が好きなように改装してくれて良い、

自分たちも通えるようなお店が入ってくれたら嬉しいとお話がありました。

 

私は現地を見たときから、bonbonさんのことが頭にありました。

条件面は、概ね希望に合いそう。

店舗の立地としては、あまり分かりやすい場所ではありませんが、

総社の中心エリアですし、bonbonさんの集客力ならきっと大丈夫と思いました。

 

オーナーさんと賃貸条件を整理し、2017年の12月27日にbonbonさんへ連絡。

年明けて2018年1月12日、現地をご案内しました。

 

-内見してみていかがでしたか?

「すぐにお店のイメージができました。

まだカウンターがあったので、このまま喫茶店でいいかもと思ったくらいです(笑)。

実は年末にタルトさんから情報を教えてもらって、外から物件を見にきました。

立地、外観、予算も含めて、条件がちょうど良かったんです。

年末年始はドキドキしていました。

年が明けて、実際に内見してみて、ここでやりたいと思いました。」

 

bonbonさんの気持ちが固まったところで、私は店舗の図面と見積もり作成へ。

並行して、物件の申込・賃貸契約も行います。

詳細を詰めていき、2018年4月に工事着工、5/18にお店のオープンを迎えます。

 

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-オープンまではいかがでしたか?

「場所が決まって、早くパンを焼きたいのに焼けない。。

この準備の数か月間は、本当に不安でした。

それでもオーナーさんは細かな希望を聞いて下さったり、

厨房屋さんでは気に入ったオーブンがちょうど見つかったり、

今では欠かすことができないスタッフたちと出会えたり、

オープンに向けて、色々な縁を感じていました。

 

-オープンの日のことは覚えていますか?

「オープンの前日は一度、家に帰ったのですが興奮して眠れそうになくて。。

結局、お店に戻りました。

ちょうどkiitosさん(植物屋)とRiccaさん(観葉植物など)が、売場の装飾をしていました。

夜遅くまで二人で考えてくれて、とても心強かったです。

当日はオープン前からたくさんの方が並んでくださって、本当に嬉しかったです。

その日はとにかく必死で、正直、何を販売したのか記憶があいまいなんです(笑)。」

 

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-そもそもパンに興味を持ったのはいつ頃ですか?

「10年くらい前、子供が生まれて、少し手が空いた時期がありました。

何かやりたいなと思っていたときに、パンを焼いてみたら、すごく楽しくて。

1日、1個カンパーニュを焼くようになりました。

 

-それから開業までの経緯を教えていただけますか?

「だんだんパンを焼く量が増えてきて、知り合いにあげていたら、

5年くらい前に、おいしいから売って欲しいと言われるようになりました。

仕事をしながら、パンは趣味で焼いていたのですが、

徐々にパンの方を仕事にしたいと思うようになり、

2015年にまずは自宅に工房をつくって開業しました。

 

-開業当初はいかがでしたか?

「最初のうちはインスタグラムを使って、通信販売をしていたのですが、

お菓子教室をしているショコランさんが、たまたま工房を見つけてくれて、ごはん屋の匙さんを紹介してくれたんです。

それから匙さんが主催するおはよう市やスイーツマーケットに出店するようになりました。

最初のうちは売れ残っていたのですが、4回目くらいからリピートしてくれる方が増えてきて売り切れるようになりました。

その後は、通販をしながら、アクシスナーフさんのイベントに出店したり、

匙さんや、Riccaさんなどで委託販売をしたりしていると、パンの数が増えていきました。

2016年ごろには自宅の工房では限界かなと思って、物件探しを始めました。」

 

私も匙さんのおはよう市でお手伝いをしていたので、

最初に出店された頃のbonbonさんのことを覚えています。

イベントをする度に、お客さんの列がどんどん長くなっていきました。

一度食べると、それも納得のパンなのです。

 

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-bonbonさんはどんな思いでパンを焼いて、販売しているんですか?

最初にパンをつくり始めたころから変わらず、

自分が食べて、本当においしいと思えるパンを焼きたいんです。

最適な小麦はなんだろう、酵母はなんだろう…。

ナッツやチョコなど具材はいっぱい入れたい、季節の野菜や果物も使いたい…。

日々、レシピを考えながら試行錯誤を繰り返しています。

 

お客さんの中には、自分へのご褒美で買いにきましたと言ってくれる方もいるんです。

おいしいパンを、気持ちよく買っていただけるように心掛けています。

 

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-今後やっていきたいことはありますか?

「お菓子の数を増やしていこうかと考えています。

あと通信販売もまたやりたいなと思っています。」

 

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bonbon bread

総社市中央3-13-113

営業時間、定休日:インスタグラムをご確認ください。

 

bonbonさん、取材ご協力本当にありがとうございました。

三宅

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撮影 : Kato Shinpei Photo

オープン前写真 : taart design

 

■構造 : 木造

■面積 : 40㎡(12坪)

■デザイン・工事 : タルト不動産/タルトデザイン

(プロジェクトサポート : studio juna)

 

●お客さんのインタビュー記事(*まとめて読めます)

https://taart-design.com/column/lifestyle/

ごはん屋「匙」 style_16

タルト不動産を利用してくださったお客さまに、その後の様子を取材させていただく企画。

16回目は、総社のごはん屋「匙」さんです。

タルト不動産/タルトデザインは、物件の仲介と内装工事をお手伝いさせていただきました。

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この場所は、アトリエ・小劇場のつぎというタイトルで募集していました。

●P1730737before(写真:taart design)

●P1730598before(写真:taart design)

 

建築家であるオーナーさんが、自らデザインした2階建ての建物。

以前は、設計事務所・住居・アトリエとして利用されていました。

 

2016年の11月、匙さんからこの物件を内見したいと相談がありました。

匙さんは、その頃、総社商店街筋の旧堀和平邸の中で営業されていて、

僕は匙さんが主催している朝市でブックトレードをしていました。

 

-実際に内見をしてみていかがでしたか?

「実はこの建物のことは、7~8年前から知っていて、素敵だなあと思っていました。

そうしたらタルト不動産のサイトに掲載されたので、ぜひ中を見たいと思ったんです。

実際に内見してみると想像通りで、すぐにここでお店をするイメージができました。」

 

それから賃貸条件の整理、内装工事の打合せを重ね、

2017年の9月、オープンを迎えました。

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-どんなお店になりましたか?

「匙では地元でとれる季節の野菜を中心とした、

体に優しいごはんをお出ししています。

基本的にはお昼の営業で、メニューは週替わりの匙ごはんのみになります。

月に1度は、夜の営業もしています。

 

他にはミュージシャンの方に来ていただいて演奏会をしたり、

ワインや日本酒を楽しむ会など、不定期で開催しています。

 

また月に一度、おはよう市を開催しています。

場所は匙ではなくて、吉備路もてなしの館ですが、

パン、スイーツ、野菜や魚、雑貨など、個性的なお店が並びます。」

 

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-そもそも、お店をはじめたきっかけを教えてください。

「昔からものづくりが好きでした。

子供が10歳になるころには、自分でお店を持ちたいと思うようになりました。

初めてのお店は総社商店街筋の宮筋文化堂です。

古道具や雑貨を販売していました。

徐々にカフェをするようになって、軽食を出すようになりました。

それから場所を同じ商店街筋の旧堀和平邸に移して、

今のような匙ごはんをつくるようになりました。」

 

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匙さんからお話をうかがって、お店の撮影をしたのは6月下旬のこと。

その後、西日本を中心とした豪雨によって、岡山県は大きな被害を受けることになります。

撮影したころとは、状況が大きく変わりました。

8月に入り、改めて匙さんにお話をうかがいました。

 

「匙は高梁川のすぐそばにあるのですが、お店には影響がありませんでした。

ただ、川を挟んで反対側(真備町)は、見たことも無い景色になっていました。

ちょうど雨が降った翌日が、月に一度のおはよう市で、

開催するかどうかすごく迷ったのですが、都合のつくメンバーだけですることにしました。

また急遽、総社の二合半さんの声がけで、避難所への支援物資をあずかることになりました。

当日のお願いにもかかわらず、みなさんたくさん持ってきてくださって。

本当にありがたかったです。

 

少しずつ被害の状況が分かってくると、普通に営業をしていていいのだろうかと思いましたが、

その週は予約も入っていたので、通常通りお店を開けて、

翌週は1週間お休みをいただき、被災地へいきました。

 

現地で片づけを手伝いながら、

これからごはん屋としてできることは何だろうと考えていました。

避難所にいる方からは、食事があってありがたいけれど、もう少し野菜が食べたいという声がありました。

また被災されて総社に避難されている方からは、

片付けに行って帰ってくるとあまり食欲がなくて、ごはんの準備も大変だと聞きました。

ボランティアの方からも同様の話を聞きました。

そこで匙らしい野菜を中心としたお弁当をつくることにしました。

いつものお弁当600円と、小さなお弁当300円の2種類です。

内容は日によって変わります。」

P1890832*いつものお弁当600円(写真:taart design)

 

「野菜は協力をお願いしたところ、ありがたいことにたくさんの提供がありました。」

P1890863(写真:taart design)

 

「8月いっぱいは、このままお弁当屋さんです。

引き続き、畑に残りそうなお野菜がある方は、ご連絡頂けるとありがたいです。

お弁当は数に限りがありますので、ご予約を承ります。

ご予約でない場合も、お電話を頂いてからのご来店が安心です。

(匙 :080-2924-4933)

9月からは通常営業に戻りますので、またぜひご来店ください。」

 

P1890878(写真:taart design)

 

「8月のおはよう市は時間をかえて、夜市になります。

いつもとちょっと違って、お酒やおつまみも出る予定です。

また出店者さんから商品を募って、チャリティーフリーマーケットを考えています。

売上は全額、被災地に寄付させていただきます。

ぜひお越しください。」

 

ごはん屋「匙」さん主催・夜市

●日時:8/11(土)18-21時

●場所:吉備路もてなしの館 岡山県総社市宿418

*夜市の詳細は匙さんのフェイスブックをご確認ください。

 

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ごはん屋「匙」

住所:岡山県総社市真壁1437-1

電話番号:080-2924-4933

営業時間、定休日:フェイスブック、インスタグラムをご確認ください。

facebook / instagram

 

匙さん、取材ご協力本当にありがとうございました。

三宅

 

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店舗撮影 : Kato Shinpei Photo

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