「bonbon bread」 style_17
2022.4月に移転のため閉店されました。
タルト不動産を利用してくださったお客さまに、その後の様子を取材させていただく企画。
17回目は、2018年の5月にお店をオープンされた総社のbonbon breadさんです。
タルト不動産/タルトデザインは、物件の仲介と店舗工事をお手伝いさせていただきました。
-いつからお店を探されていたんですか?
「2年くらい前からパンを焼く数が増えてきて、
工房が手狭になったことから、店舗・工房になる場所を探し始めました。
総社、倉敷市内~児島、吉備中央など、
エリアを広げながら色々と見て回りましたが、
なかなか条件に合うような物件が見つかりませんでした。」
私とbonbonさんの出会いは、匙さんが主催するおはよう市でした。
物件を探していると相談いただいたのが2016年のこと。
それから1年半ほど、私は3件一緒に内見に行きましたが、
どれも少し決め手に欠けていました。
そんな時に、whitetreeさん(暮しの雑貨とアロマテラピー)から、
「空き店舗を貸したいと言われているお客さんがいます。」と連絡がありました。
早速、その方と(オーナーさん)お会いしました。
総社市内中心部、メインの通りからは一本中に入ったロケーション。
床面積は約12坪の店舗でした。
総社中心エリアのスナックのあと/タルト不動産>>>
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以前はスナックが入居していましたが、数年前に退去済み。
室内はカウンターを残してスケルトンの状態。
オーナーさんからは、室内は借りる方が好きなように改装してくれて良い、
自分たちも通えるようなお店が入ってくれたら嬉しいとお話がありました。
私は現地を見たときから、bonbonさんのことが頭にありました。
条件面は、概ね希望に合いそう。
店舗の立地としては、あまり分かりやすい場所ではありませんが、
総社の中心エリアですし、bonbonさんの集客力ならきっと大丈夫と思いました。
オーナーさんと賃貸条件を整理し、2017年の12月27日にbonbonさんへ連絡。
年明けて2018年1月12日、現地をご案内しました。
-内見してみていかがでしたか?
「すぐにお店のイメージができました。
まだカウンターがあったので、このまま喫茶店でいいかもと思ったくらいです(笑)。
実は年末にタルトさんから情報を教えてもらって、外から物件を見にきました。
立地、外観、予算も含めて、条件がちょうど良かったんです。
年末年始はドキドキしていました。
年が明けて、実際に内見してみて、ここでやりたいと思いました。」
bonbonさんの気持ちが固まったところで、私は店舗の図面と見積もり作成へ。
並行して、物件の申込・賃貸契約も行います。
詳細を詰めていき、2018年4月に工事着工、5/18にお店のオープンを迎えます。
-オープンまではいかがでしたか?
「場所が決まって、早くパンを焼きたいのに焼けない。。
この準備の数か月間は、本当に不安でした。
それでもオーナーさんは細かな希望を聞いて下さったり、
厨房屋さんでは気に入ったオーブンがちょうど見つかったり、
今では欠かすことができないスタッフたちと出会えたり、
オープンに向けて、色々な縁を感じていました。」
-オープンの日のことは覚えていますか?
「オープンの前日は一度、家に帰ったのですが興奮して眠れそうになくて。。
結局、お店に戻りました。
ちょうどkiitosさん(植物屋)とRiccaさん(観葉植物など)が、売場の装飾をしていました。
夜遅くまで二人で考えてくれて、とても心強かったです。
当日はオープン前からたくさんの方が並んでくださって、本当に嬉しかったです。
その日はとにかく必死で、正直、何を販売したのか記憶があいまいなんです(笑)。」
-そもそもパンに興味を持ったのはいつ頃ですか?
「10年くらい前、子供が生まれて、少し手が空いた時期がありました。
何かやりたいなと思っていたときに、パンを焼いてみたら、すごく楽しくて。
1日、1個カンパーニュを焼くようになりました。」
-それから開業までの経緯を教えていただけますか?
「だんだんパンを焼く量が増えてきて、知り合いにあげていたら、
5年くらい前に、おいしいから売って欲しいと言われるようになりました。
仕事をしながら、パンは趣味で焼いていたのですが、
徐々にパンの方を仕事にしたいと思うようになり、
2015年にまずは自宅に工房をつくって開業しました。
-開業当初はいかがでしたか?
「最初のうちはインスタグラムを使って、通信販売をしていたのですが、
お菓子教室をしているショコランさんが、たまたま工房を見つけてくれて、ごはん屋の匙さんを紹介してくれたんです。
それから匙さんが主催するおはよう市やスイーツマーケットに出店するようになりました。
最初のうちは売れ残っていたのですが、4回目くらいからリピートしてくれる方が増えてきて売り切れるようになりました。
その後は、通販をしながら、アクシスナーフさんのイベントに出店したり、
匙さんや、Riccaさんなどで委託販売をしたりしていると、パンの数が増えていきました。
2016年ごろには自宅の工房では限界かなと思って、物件探しを始めました。」
私も匙さんのおはよう市でお手伝いをしていたので、
最初に出店された頃のbonbonさんのことを覚えています。
イベントをする度に、お客さんの列がどんどん長くなっていきました。
一度食べると、それも納得のパンなのです。
-bonbonさんはどんな思いでパンを焼いて、販売しているんですか?
「最初にパンをつくり始めたころから変わらず、
自分が食べて、本当においしいと思えるパンを焼きたいんです。
最適な小麦はなんだろう、酵母はなんだろう…。
ナッツやチョコなど具材はいっぱい入れたい、季節の野菜や果物も使いたい…。
日々、レシピを考えながら試行錯誤を繰り返しています。
お客さんの中には、自分へのご褒美で買いにきましたと言ってくれる方もいるんです。
おいしいパンを、気持ちよく買っていただけるように心掛けています。」
-今後やっていきたいことはありますか?
「お菓子の数を増やしていこうかと考えています。
あと通信販売もまたやりたいなと思っています。」
●bonbon bread
総社市中央3-13-113
営業時間、定休日:インスタグラムをご確認ください。
bonbonさん、取材ご協力本当にありがとうございました。
三宅
撮影 : Kato Shinpei Photo
オープン前写真 : taart design
■構造 : 木造
■面積 : 40㎡(12坪)
■デザイン・工事 : タルト不動産/タルトデザイン
(プロジェクトサポート : studio juna)
●お客さんのインタビュー記事(*まとめて読めます)
https://taart-design.com/column/lifestyle/