ワクワクする場所のこと

先日、「光が降り注ぐ、吹抜けのある部屋」というタイトルで募集していたお部屋にご入居いただきました。

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この部屋は1階にワンベッドルーム、2階にロフト付きのLDKと水回りが配置されています。

賃貸のロフトって暑いとか、暗いとかっていうイメージがあるけれど、この部屋のロフトは全然そんなことなくて、窓があるから明るいし、風も抜けます。

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備え付けの小さなテーブルが置いてあって、最初見に行ったとき、ワークスペースみたいだなと思いました。

座って本を読んだり、仕事をしたりする場所としてはちょうど良さそう。

隠れ家みたいなんだけど、とても開放的。ここにしかない場所という感じ。

 

入居いただいた方に、ロフトはどうやって使いますかって聞いたら、本をいっぱい持ち込んで読書スペースにするそう。

なんて楽しそうな場所なんですか!と思わず興奮してしまいました。。

個人的に理想的な使い方で、すごく嬉しくて。

僕だったら、ここで本を読みながら、気づいたら寝ちゃって、いつのまにかベッドルームにもなってしまいそう、とか妄想が膨らんで。

自分の部屋に、ワクワクする場所があるって幸せです。

みなさんは、こんなロフトがあったら、どんな使い方をしますか?

どんな場所が欲しいですか?

どんな暮らしをしたいですか?

 

賃貸だからってあきらめてる人もいるかもしれないけれど、理想の暮らし方をイメージしながら、部屋探しをするのって僕は楽しいと思います。

ワクワクする場所、落ち着く場所、楽しむ場所、、、家に何を求めるかで、探し方も変わってきます。

妥協は必要だけど、しっかり考えて妥協するのか、初めから妥協するのかは大きな違いがあると思う。

長く過ごす場所だから、僕はできるだけ納得したいと思うんです。

 

今回、ご入居いただいたお客さまは、読書が好きで主に海外文学を読む方。

僕がほとんど読まないジャンルなので、おすすめを何冊か教えてもらいました。

こういう出会いも、ほんとに嬉しい。。

早速、チャレンジです。

みやけ

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70年代ライフスタイルのこと

先日、古民家の片づけをお手伝いしているときに、1975年発刊「主婦の友社 生活百科事典」が出てきまして、オーナーさんに了解いただいてもらってきました。

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マイホームが少しずつ一般的になってくる時代、教科書みたいな感じでつくられた本のようです。

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ただ、事例として載っている住宅は宮脇檀さんや、高田秀三さんなどの建築家が設計したものばかりなので、当時のポピュラーな家というよりは、ちょっと憧れのような感じかなと思います。

個人的に、70年代の住宅、インテリアはポップでかわいいデザインが多いから好きなのですが、読んでいると結構おもしろくて。

ライフスタイルの変遷が見て取れます。

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タルト不動産でも、70年代の中古住宅や集合住宅をよく紹介していますが、間取りが現代の暮らしに合わないケースはよくあります。

この百科事典で僕が気になったのは、キッチンが「台所室」としてダイニングやリビングと分かれているプランが多いこと。広めの住宅では、ほとんど分かれています。

なぜなのか読んでみると、家事に集中したい、料理の匂いを他の部屋に広げたくないという理由。なるほど。。

きっと今よりも、料理にかける時間は長かっただろうし、換気もうまくできていなかったんだと思います。

そこから核家族化が進んで、家はだんだんコンパクトになり、キッチン・ダイニング・リビングは、ワンルームになっていきます。同時に排気、換気設備の機能も向上していきます。

暮らし方も変わっていて、共働きで忙しいから家族で一緒に過ごす時間を大事にしたり、料理をしながら子供を見ていないといけなかったり。ワンルームになっていったのは必然か偶然か。。

今はまた生活の仕方が多様化しているから、その家族に合った住まいが個別に求められている気がします。

その個別を考えるのが、楽しいんですよね。

みやけ

Y字路と電柱についてのまとめ

7月の初めくらいからstudio junaを巻き込んで往復書簡的にやっていた企画なんですが、ここでまとめておきます。

①7/10 電柱のこと①

②7/24 電柱のこと②

③7/27 続・Y字路と電柱についての考察

④7/29 続・続・Y字路と電柱についての考察

詳細は面倒ですが、①から順番に読んでみてください。

 

そもそもなぜ僕が電柱に引っかかったかというと、眺めの良い景色を遮ってしまうから。

Y字路の先端に立っているモノ、景色としてみるとシンボリックだけれど、敷地の中から見ると電柱は邪魔でしかなかったんです。

P1110844こっちからみるとシンボリック

P1110809こっちから見ると景色を遮る邪魔な電柱

だから僕はどうやって、その電柱を隠しながら、景色のいい部屋をつくろうかと考えていました。(別にクライアントはいないので勝手に。)

モヤモヤしてた時に、ふと思ったのは2つ。

①こんなことみんなは気にしないんだろうか。

②建築家やデザイナーはどう考えるんだろうか。

 

そこでまずはモヤモヤしたコラムをそのまま投稿してみました。

ある方からは「そう言われたら気になるけど、言われなかったら気にしない。景色とか考えたことない。」という反応があって、リアルな気がしました。

岡山に住んでいると、田んぼも山も当たり前にあるから、わざわざ部屋から見ようとは思わないのかも。

また外を見るということは、同時に外から見られる可能性もあります。見たいよりも見られたくないが強い方もいるのでしょう。

僕は単純にくつろぐ場所だったりごはんを食べる場所から、緑が見えたり、眺めが良かったら気持ちいいなと思うんです。外から見られなくすることは何とかできますし、自分が思っているほど見られてなかったりもします。

もしかしたら僕が岡山を離れていた期間が長かったから、景色のことを考えるようになったのかもしれません。

 

次に、建築や家具のデザインをやっているstudio junaの重名くんに話を振ってみることにしました。

重名くんはけっこうおもしろがってくれて、最後はプランまで考えてくれました。

彼の考えがおもしろかったのは、Y字路に建つ電柱のシンボリックなところを、よりシンボリックに敷地全体を使ってデザインしていったところ。

Yjiro
 

電柱が家を分ける径の前に立つことで、存在感を持ちながら、外部からの視線や気配を遮りやんわりとですが安心感をもたらします。

そこで生まれた径によってできるあいまいさがまたおもしろい。外なのか中なのか、住居なのか店舗なのか、色々な可能性を感じます。

このプランは電柱なしでは考えられないんです。僕が邪魔だと思っていた電柱が、今では愛すべきマイ電柱になりました。

 

今回、僕が何となく引っかかっていた小さな問題ですが、重名くんのお陰で、すごく広がりがあった気がします。

コメントやメッセージをくださったり、一緒に考えてくれる方もいました。

みなさん本当にありがとうございます。

一人だとモヤモヤしてたけれど、誰かと話してみると、意外なことに気付くことができます。

1つのアイデア、デザインで、モノの見方、考え方が変わることもあると思うんです。

何より、重名くんとワイワイ話したり、考えたりする時間はすごく楽しかった。

なかなか横のつながりの少ない業界だけど、一緒に何かするっていいなと思いました。

また読んでくださった方が、少しでもライフスタイルを考えるヒントにしてもらえると嬉しいです。

こんなことを、ちょっとずつでも続けていきたいと思います。

 

みやけ

 

 

続・続・Y字路と電柱についての考察

前回の続きです。studio juna重名君のおもしろい考察です。ぜひ読んでみてください。何かしら発見があるかも。。

僕も近日中に、一連の流れをまとめようと思います。

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横尾ビュー(前回参照)においては、V字に道が分かれてその間に
建物があるという見え方が定番パターンなのですが、
そのまま真っ直ぐ道を伸ばして、建物をふたつに分けてみました。
道とは言ってもこれは敷地の中にあるわけですから、
道路的な見え方はしているけれどもプライベートな性格を持ち合わせた径(みち)になります。
敷地の仕上を道路と同じアスファルトにしていることもポイントで
道路と敷地、街と家との境界を曖昧にしています。
径があることで視線が抜けるので、マイ電柱の存在感もキープしつつ、
その向こうに一本の木が見えるという独特な構図を獲得できるわけです。
では、建物の中を見ていきましょう。

 

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径を挟んで2つの三角形の建物が、2階のブリッジでつながっているという構成です。
2階へは左側の三角形からしか行くことができないので、
1階の右側の三角形は独立したハナレのような性格の空間になっています。
どんな生活が想像できるでしょうか。

右側の三角形は小さいながらもキッチンとシャワースペースがあるので、
ここだけでひとつの住戸として使用することができます。
径を中庭のようにとらえて、2世帯で暮らしてみたり、
径を挟んだ御近所さん感覚で、賃貸に出すこともできます。
初めての一人暮らしをする学生には、味気ないワンルームアパートよりも安心できる「家」になるのではと思います。
airbnbのようなしくみを使ってゲストルームにするのも良いかもしれません。
いずれにせよ、径は豊かなコミュニケーションの空間となるはずです。

 

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自宅で小さなお店をやってみたい人や、自宅を事務所として使いたい人にもぴったりです。
自宅(左側の三角形)から仕事場(右側の三角形)へ行くには一度外部空間に出ることになるので
生活モードと仕事モードの切り替えのきっかけにもなります。
もちろん、テナントとして貸し出しても良いです。

 

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他にも、径を縦断して左右の三角形をひとつの空間として使ってホームパーティをしたり、
普通の家ではできそうにないような使い方も素敵かもしれません。
個人的な意見ですが、一般的な住宅は、ここがリビング、ここが寝室、というように
使い方が決められていることが多く、それ以外の使い方をなかなか許容してくれません。
もっと自由に、住み手の想像力を刺激するような空間をつくりたいなと僕は日々考えています。
あまり説明しすぎると、みなさんの想像の邪魔になるかもしれないので
今回はここらへんまでにしておこうかと思います。

最後に、これはあくまでここでの暮らしの可能性のひとつにすぎず、
住む人に合わせてちょっとだけ変更することはもちろん、ガラッと変えることも可能です。
気になった方はstudio junaかタルト不動産にお気軽にお問い合わせください。

studio juna
http://studio-juna.tumblr.com/

タルト不動産
http://taart-design.com/

 

written by  studio juna

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