ほとんどLDKは1階にある③

今回、岡山都市研究楽団で扱ってきた研究テーマは住宅におけるLDKについてです。

ここまでの話の流れはこちらを上から順番にご覧ください。

ほとんどLDKは1階にある① text by  タルト不動産

これからの住まいについて その1 text by studio juna

これからの住まいについて その2 text by studio juna

ほとんどLDKは1階にある② text by  タルト不動産

これからの住まいについて その3 text by studio juna

これからの住まいについて その4 text by studio juna

 

前回、stujio junaの重名くんが、総社で売れ残っている売地を題材にして、2階にLDKのあるプランを考えてくれました。

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詳しくは重名くんのテキストを読んでみてください。

ご覧になった方は、どのように感じられたでしょうか。

僕は陽当たりが良くて、風通しが良くて、人の目線を気にしないで、+フレキシブルな暮らしが想像できました。

もちろん上り下りが大変とか、デメリットもあるけれど、それより居心地の良いLDKにしたいと思う人だっている気がします。

繰り返しますが、LDKは2階にあった方が良いと言っている訳ではありません。

生活のスタイルは人によって違いますし、土地の広さ、周辺環境によっても、家のつくり方は変わってきます。

自分はどんな場所で、どんな暮らしがしたいか、ちょっとでも考えるきっかけにしてもらえたらと思いました。

 

こんなことをwebでやっていると興味を持ってくれる人もいて、岡山都市研究楽団として人前でお話させてもらう機会をいただきました。

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総社で学習塾をやっている誠和学舎の高山くんが主催する「マルいサンカク塾」という、大人も子供も一緒になって学ぼうという会です。

30人くらいの方が参加されていましたが、2階にLDKのある家に住んでいるのは高山くんだけ。

みなさんそれぞれに、2階での生活をイメージされて、メリットからデメリットまで、色んな意見がでてきました。

とても参考になりました。

貴重な機会をいただき、本当に嬉しかったです。

 

今回のテーマは、これで一旦お終いですが、「2階にLDKのある家」は、また違う展開へと進んでいます。

またいつか、ご報告できればと思います。

みやけ

これからの住まいについて その4

現在、岡山都市研究楽団で扱っている研究テーマは住宅におけるLDKについてです。

ここまでの話の流れはこちらを上から順番にご覧ください。

ほとんどLDKは1階にある① text by  タルト不動産

これからの住まいについて その1 text by studio juna

これからの住まいについて その2 text by studio juna

ほとんどLDKは1階にある② text by  タルト不動産

これからの住まいについて その3 text by studio juna

 

今回はstudio junaによる「これからの住まいについて その4」です。

重名くんが、色んな可能性を考えながらプランをつくってくれました。

2階にリビングのある生活、ライフスタイルの変化をイメージしながら読んでみてください。

みやけ

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続きです。

1 基礎の面積をなるべく小さくする。
2 配管経路を短くする。
3 シンプルな形状とする。
4 間くずれさせない。
5 コートハウスにしたり、不自然な高い塀で覆わない。
6 子供部屋は最小限の広さでリビングに隣接。
7 1階の部屋は寝室を想定しているが、他の用途にも使えるようにしておく。
8 間仕切りや建具は最小限にしておく。
9 自然環境を意識する。

と、いう前回提示した9つの自分ルールのもと、実際に売りに出ている土地
2階にリビングのある25坪のローコストな住まいを計画してみました。
(今回はNo.20の土地を想定)
敷地は北側に道路があり、南側は2つの隣地と接しています。
そこに建つ2軒の住宅は、日当たりをよくするために精一杯北側に
つまり、No.20の土地との敷地境界線側に配置されています。
西側には切妻屋根の2階建て、東側には細い道を挟んで住宅が建っています。

いろいろつっこみどころはあるかと思いますが、
今回考えたのはこんな感じのプランです。

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平面図だけでは分かりにくいのですが(2階吹き抜けのあたりが何やら不思議)
少し変わった断面をしていて、2階LDK南側の窓が2段になっています。
上の窓は庇で夏の日差しを遮り、冬の日差しを取り入れつつ、
高い位置から部屋全体に明るさを届けます。
下の窓からは地面にバウンドした柔らかい光が入ってきます。
屋根がかかっているので、雨の日でも窓をあけることができます。
この屋根は南側の住宅からLDKへの視線を遮る役目もしています。
壁や塀でガードするよりもずいぶん穏やかな印象です。
どちらの窓も、カーテン全開でも特に問題ないと思うので、
上の窓からは空が見えるし、下の窓は屋根裏にいるような不思議な空間体験を演出します。
LDKの南側にバルコニーがある案も考えたのですが、
この敷地だと南側にすぐ他の住宅があるし、
高い壁で囲ったようなテラスはあまり気持ちよくないかなと思って、今回はなしにしました。
(気持ちの良い2階の外部スペースは宿題のひとつとして今後の検討事項へ)

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「可能性を残しておくこと」と、前回書きましたが、
この住まいは住む人に合わせてどんどん変えていけばよいと僕は思っています。
例えば、若い夫婦が住むと、こんな感じでしょうか。

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1階のroom1はカーテンでゆるく仕切って大きな収納スペースにしています。
2階のroom2はリビングの延長で、パソコンをしたり本を読んだりするスペースです。

子供が生まれたらこんな感じでしょうか。

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1階のroom1は家族みんなの寝室です。
2階のroom2は子供スペースで、扉をつけてLDKと仕切ることもできます。
大きな引戸なので、開けたときはLDKと一体の大きな部屋になります。

子供が2人になって、成長したらこんな感じでしょうか。

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2階のroom2をふたつに仕切って、小さな子供部屋をつくります。
わざと小さくしているのですが、今回は説明を割愛。
1階のroom1を仕切って、小さな書斎をつくりました。
家族共用の図書室のように使うのも良いかもしれません。

子供が独立して、夫婦ふたりになったときはこんな感じでしょうか。

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寝室をroom2に移動して、room1は間仕切り壁を撤去して
ワークショップや小さな店舗として使えるようにしました。
住まいの中に街の要素が入ってきます。
自分の趣味や特技を活かして、小さな商いができるようなスペースは
他に借りるとなったらなかなか実現できませんが、
住まいの中にそういう空間があれば、もっと気軽にできるのではないかと思います。

僕が考える「これからの住まい」のひとつの例が以上のような感じです。
子供部屋の在り方を見ていただければわかるように、この住まいは家族同士のコミュニケーションをとる必要があります。
子供が勉強していたらテレビを消して本を読もうとか、
弟はリビングでテレビを見ているから1階の図書室で勉強しようかとか、
そういう気づかいが必要なので、扉が閉まっていたらいるのかいないのかすら分からないようなザ建売plan(その2参照)とは少し違います。

平面的にも断面的にもザ建売planとは異なるので、
イメージしずらい部分もあるかと思いますが、
ひとつの例として、こういう考えもあった方が選択の幅が広がるんじゃないかと思い、提案させてもらいました。

text by studio juna

これからの住まいについて その3

現在、岡山都市研究楽団で扱っている研究テーマは住宅におけるLDKについてです。

ここまでの話の流れはこちらを上から順番にご覧ください。

ほとんどLDKは1階にある① text by  タルト不動産

これからの住まいについて その1 text by studio juna

これからの住まいについて その2 text by studio juna

ほとんどLDKは1階にある② text by  タルト不動産

 

今回はstudio junaによる「これからの住まいについて その3」です。

重名くんが自分で付け加えていった、細かな条件がいい感じ。

ポイントは「小さい」、「ローコスト」、「可変性」かなあ。

ぜひ読んでみてください。

みやけ

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現在総社市で売りに出ている実際の土地に、2階にLDKがある住宅を考えてみようという今回の計画。
タルト不動産からの提示された条件は
「2階にLDKがあって、延床面積25坪くらいでローコスト」というシンプルなものでした。

できるだけリアリティのある提案にしたかったので、以下の条件を僕が勝手に付け加えました。

ローコストを実現するために
1 基礎の面積をなるべく小さくする。(基礎はコストが高いので)
2 配管経路を短くする。(水回りを分散させない)
3 シンプルな形状とする。(工期短縮につながる)
4 間くずれさせない。(材料の無駄をなくす)

デザインのために
5 コートハウスにしたり、不自然な高い塀で覆わない。
(周囲に対して閉じることでプライバシーを確保するのは今回は無し)
6 子供部屋は最小限の広さでリビングに隣接。
(子供が小さい時や出ていった後にリビングとしても使えるように)
7 1階の部屋は寝室を想定しているが、他の用途にも使えるようにしておく。
(小さなオフィスや店舗、教室としても使うことも想定しておく)
8 間仕切りや建具は最小限にしておく。(竣工時を完成とせず、つくりながら暮らしていく感じ)
9 自然環境を意識する。(日射、風、雨など)

他にも、水回りはなるべく広く、道路に対して垂直に2台駐車できるように、などの
細かい設定もちらほらとありますが、特に気を使ったのは上記の9個です。
条件を増やしたばっかりに300案以上のスケッチをするはめになりました・・・。
未だにしっくりくる案にはなっていないのですが、その経過も含めて書いていこうかと思います。
(しっくりこない理由は明白で、「だれが住むか決まっていないから」ですが、これについては今回は割愛)

25坪(約83㎡)の住宅というのは、岡山の人にとっては小さく感じるかもしれません。
面積は小さくても、丁寧に計画すれば狭さを感じることはありません。
小さな家でコンパクトに暮らし、余った土地に庭を作ったり野菜や植物を植えて育てる生活はとても豊かです。
ちなみに、岡山市中心部にたくさん建っているタワーマンションの1住戸が75~100㎡くらいだと思うので、
面積的にも決して狭いわけではありません。
その1でふれた51Cに関しては35㎡しかないのですから、
4人家族くらいなら25坪もあれば十分なのではないかと思います。
余裕のある敷地に小さな家を計画することは、
都会ではなかなかできないとても贅沢な行為だと思います。
営業の人に言われるままに無駄に大きな家を建てる必要はないのです。

各条件をもう少し詳しく説明すると、1~4に関しては、工事を単純化してコストを下げましょうということ。

5については、コートハウス(中庭型)にしたり高い塀で囲うことで、
プライバシーを確保しつつ太陽の光を取り入れることはできるのですが、
計画として安易だし、今回の住宅地でそれをやると妙に閉じた外観になりそうなので
近所からの印象もあまり良くないのではと思い、今回は自分ルールで禁止にしました。
外壁面が増えるのでコストも上がります。

6~8については、タイトルにもあるように、
僕がこれからの住まいについて勝手に思っていることなのですが、
「可能性を残しておくこと」がひとつの方法なのではないかと考えています。
リビングの一部が子供部屋にもなり得る、1階の部屋を2つに分けて書斎をつくる、
子供が独立したので寝室を2階に移動して1階をアトリエにする、など
大規模な工事を必要とせずに簡単に変更できるようにしておくことで
自分らしい住まいをつくることができるのではないかと考えています。

その1で「nLDK」を批判しましたが、それはnに2や3の定数を当てはめて計画しているからで
nをnのまま残しておく「nLDK」の住まいが良いのではないかと気付きました。
(これまた分かりにくいので伝わるか心配ですが・・・。)
nは生活に合わせて変化していけば良いのです。

また、家だからといって「住む」ことだけに使わなくてもよいのです。
「働く」や「つくる」「売る」「買う」「教える」などの様々なふるまいが住まいの中に入ってくることも、
いきいきとした住まいをつくることにつながると思います。
自分のオフィスや教室として使用しても良いし、信頼できる人に貸しても良いです。
1階に比較的自由にできる部屋をもつかたち、つまり2階にLDKがある住まいは
そういったことにも向いているのではないかと思います。
地域と積極的なつながりを持った新しい住まいのあり方も見えてくるかもしれません。

9については四季のある日本では当たり前のことです。(無視している人も多いのですが・・・。)

以上のようなことを考えつつ、計画中です。

text by studio juna

ほとんどLDKは1階にある②

現在、岡山都市研究楽団で扱っている研究テーマは住宅におけるLDKについてです。

ここまでの話の流れはこちらを上から順番にご覧ください。

ほとんどLDKは1階にある① text by  タルト不動産

これからの住まいについて その1 text by studio juna

これからの住まいについて その2 text by studio juna

 

studio junaの重名くんも書いていますが、僕も条件がそろえば1階にLDKがあっても良いと思います。

お庭と連続したLDKは開放的で気持ちいいし、階段の上り下りもないから楽だし。

でも、僕は岡山の不動産を見ていて、1階にLDKがあって、それがうまく機能している家って、少ない気がします。

 

というのも、タルト不動産は総社に事務所があるんですが、ちょっと街を車で走れば、そこら中で宅地分譲の開発が行われていることに気付きます。

そして結構、売れています。新しい戸建がどんどん建っています。

僕が見る限り1階にLDKのある家が、100%近いと思います。

総社市内にある売地面積の多くは、40坪後半~60坪あたり。

こういったコンパクトな土地で、1階にLDKを設けると、そんなにお庭もつくれないし、目の前が道路ということもあるから、カーテンを閉め切って生活をしているのではないでしょうか。

もしかしたら、これだけ家が建っているんだから、2階にLDKをつくって、明るく開放的な場所でくつろぐことができるようなプランを提案していたら、そっちが良いと思う人も少しくらいいるんじゃないかなあと思ったり。

 

そんな現状から、僕もそろそろ東京での経験を活かして、土地探しからの家づくりをやりたいと思い始めました。

一緒に土地を見ながら、家のことを考えながら、予算のことも考えながら、住まいをつくるってどうでしょう。。

別に2階LDKの家を売りたい訳ではありません。

何度も言いますが、1階LDKが良い場合も、もちろんあります。

誰もが分かりやすいLDKを考えることが、より自分たちのライフスタイルを考えることにつながって、納得いく家をつくるきっかけになるのではないかと思うんです。

 

ここからはいつもの感じで、岡山都市研究楽団の仲間、studio junaの重名くんにキラーパス。

総社の分譲地を見ていると、最後どうしても売れ残っている土地があります。

例えばこちら。

No.20・11,388,300円・179.30㎡(54.23坪)
No.11・13,811,700円・217.43㎡(65.77坪)

岡山県総社市駅前1丁目

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24区画ある分譲地の残り2区画。大体、残ってしまうのは北道路の一番奥。

特にNo.20は土地面積54坪なので、北側に駐車場をつくると、建物は南に寄ってしまうから、1階にリビングをつくると日当たりが悪くなってしまいます。

じゃあ、2階にリビングをつくったらどうだろう。

もし住宅のデザインによって、デメリットを解決できれば、気に入ったエリアで安く土地を手に入れて、トータル予算を抑えたり、建物にお金を掛けたりできるはず。

重名くんどうかな?

みやけ

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